Esophageal Cancer
食道がんの検査・早期発見
食道がんは、早期にはほとんど症状が出ないがんです。
飲酒・喫煙・熱いもの・逆流などのリスクがある方は、
胃カメラでの早期発見が何より大切です。
江坂駅徒歩2分。土曜診療・WEB予約対応。
最終更新日:2026年6月23日|監修:院長 錦織 英知(日本大腸肛門病学会 専門医・指導医)
食道がんとは
食道がんは、のどと胃をつなぐ管状の臓器である食道の粘膜にできる悪性腫瘍です。食道の中央付近に最も多く、次いで下部に発生しやすく、男性に多くみられます。一般に50代から増え始め、70代でピークを迎えるとされています。
日本人では扁平上皮がんが約9割を占め、飲酒・喫煙との関連が深いことが知られています。一方、欧米人に多い腺がん(5〜10%程度)は、長年の胃酸逆流による逆流性食道炎・バレット食道に関連して発生し、食生活の欧米化や肥満を背景に日本でも増加傾向にあるとされています。
一方で、早期の食道がんは自覚症状がほとんど出ません。 症状が出てから見つかると進行していることもあるため、リスクのある方は症状の有無にかかわらず、胃カメラで食道の状態を確認しておくことが、早期発見の大きな手がかりになります。
食道がんの原因・リスク要因
飲酒・喫煙などの生活習慣や、慢性的な食道の炎症が関わるとされています。
喫煙
喫煙は食道がん(特に扁平上皮がん)の主な危険因子とされています。本数や年数が多いほどリスクが高まると考えられています。
飲酒
過度の飲酒もリスク要因です。とくに喫煙と飲酒の両方の習慣がある方は、危険度がより高まるとされています。
飲酒で赤くなる体質
少量の飲酒でも顔が赤くなりやすい方(アルコールを分解しにくい体質)は、リスクが高まることが指摘されています。
熱い飲食物
熱いお茶やスープなどを好んで飲食する習慣は、食道粘膜への刺激となり、危険度を高めるとされています。
逆流性食道炎・バレット食道
長年の胃酸逆流による食道の慢性炎症は、食道腺がんの背景となります。バレット食道を指摘された方は定期的な確認が望ましいとされています。
加齢
年齢を重ねるほど罹患する方が増える傾向があり、一般に50代以降は検査を考える目安とされています。
これらの要因がある方すべてが食道がんになるわけではありません。一方で、当てはまる項目が多い方や、リスク要因に加えて気になる症状がある方は、一度胃カメラで状態を確認しておくと安心です。
種類と症状
食道がんは、組織の型によって大きく扁平上皮がんと腺がんに分けられます。 日本人では扁平上皮がんが約9割を占め、飲酒・喫煙と関連が深く食道の中央付近に多くみられます。腺がんは逆流性食道炎・バレット食道を背景に食道の下部に生じやすく、近年増加傾向にあります。 進行の程度(がんが食道の壁のどこまで及んでいるか、リンパ節や他の臓器への広がりがあるか)によって、選択しうる対応が変わります。
こんな症状はありませんか?
早期では症状が出にくく、進行してから次のような症状が現れることがあります。
- ✓ 食べ物を飲み込むときに胸がしみる・チクチクする感じがある
- ✓ 飲食物が喉や胸でつかえる感じがある
- ✓ 胸や背中の痛みがある
- ✓ 長引く咳・声のかすれがある
- ✓ 食べづらさから、原因のはっきりしない体重減少が続いている
- ✓ 飲酒・喫煙の習慣がある/熱いものを好む/逆流症状がある
上記の症状は、食道がん以外(逆流性食道炎・食道の運動の異常・咽頭の病気など)でも起こりうるものです。 症状だけで判断せず、必要に応じて胃カメラで状態を確認することが、適切な対応への第一歩になります。
検査・診断
胃カメラによる食道粘膜の観察から生検まで、段階的に確認していきます。
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)
食道の内側を直接観察し、粘膜の色調や凹凸の変化の有無を確認します。食道がんの早期発見の中心となる検査です。「検査が初めて」「以前つらかった」「不安が強い」という方には、鎮静下(うとうとした状態)で受けていただける環境を整えています。
特殊光観察(NBI等)
通常の白色光だけでは分かりにくい早期の微細な変化を、特殊光を用いて強調して観察します。これにより、肉眼では見えにくい早期の病変を見つけやすくなります。
生検(病理検査)
検査中に気になる病変があれば、組織の一部を採取(生検)し、顕微鏡で詳しく調べて性質を確認します。これによって、良性か悪性かなどの確定診断につなげます。
必要に応じた追加検査(CTなど)
食道がんと診断され、広がりの評価などが必要な場合には、CT・PET・超音波内視鏡などの追加検査が行われます。当院ではこうした精密検査・治療が必要な場合、連携する高度医療機関と協力して進めます。
早期発見の重要性
食道がんは早い段階では自覚症状が出にくいため、症状が出るのを待っていると進行していることがあります。飲酒・喫煙などのリスクがある方の胃カメラは、早期に見つけ、治療の選択肢を広げるための重要な手がかりです。
治療・当院の対応
食道がんの治療は、見つかった時期や広がりによって異なり、内視鏡的切除・外科手術・抗がん剤(化学療法)・放射線治療などが組み合わせて検討されます。 ごく早期で条件を満たすものは内視鏡で切除できる場合がありますが、進行したものでは手術や入院を伴う治療が必要になります。
当院が担当する範囲
当院は外来のクリニックです。相談・胃カメラによる食道粘膜の精密観察・生検・所見のご説明までを担当します。 早期発見・精密検査・確定診断を丁寧に行い、必要な方を適切な医療機関へおつなぎするまでが当院の役割です。
当院では行わず、連携先へご紹介する範囲
食道がんと判明した場合の手術・抗がん剤(化学療法)・放射線治療・内視鏡的切除・入院を伴う治療は、当院では行いません。 これらが必要な場合は、連携している高度医療機関を責任を持って速やかにご紹介します。紹介状の作成・必要な検査の追加・連携先の調整までお手伝いし、治療前後のご相談にも対応します。
早期に発見できれば、内視鏡を用いた低侵襲な治療が選択できる場合があります。だからこそ、リスク要因のある方は、症状がなくても定期的に胃カメラ検査を受けることをおすすめします。「どこで何をすればよいか分からない」という段階でも構いません。まずは食道の状態を確認し、結果に応じて次のステップを一緒に決めていきます。
担当医より
錦織 英知
院長 / 大腸肛門病専門医
よくある質問
食道がんの早期発見・胃カメラのご相談
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飲酒・喫煙のリスク、飲み込み時のしみ・つかえなど、お気軽にご相談ください。